2022年、省エネ・総合利用分野の大事件

工業と通信業向けの炭素排出量ピークアウト実施方案を発表

CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル活動に関する戦略的計画を徹底し、市政府が確定したエネルギー消費総量と強度の目標と任務を厳格に実行し、重点分野のグリーン化を加速させるために、『上海市の工業分野向け炭素排出量ピークアウト実施方案』『上海市の新型インフラ分野向け炭素排出量ピークアウト実施方案』『上海市の工業と通信業向け省エネ・炭素削減「百一」行動計画』を策定、発表し、工業と通信業における省エネ・炭素削減スケジュール、路線図、施工図を定めた。同方案によると、工業分野ではエネルギー効率の向上を中心にし、2025年までに年間平均1%のエネルギー消費量を節約し、一定規模以上の工業の1単位付加価値額あたりエネルギー消費量は2020年比14%減少する。

グリーン化・低炭素化の新たなルートを積極的に計画

「ダブルカーボン」に関する技術革新と産業発展のチャンスを捉え、「グリーン・低炭素の産業化」に焦点を当て、上海市は「新たなルートを計画し、グリーン低炭素産業の発展を促進する行動方案(2022-2025年)」を発表した。同方案によると、上海市の新技術・新プロセス・新材料・新装備・新エネルギー分野における既存の優位性を生かし、グリーン・低炭素産業を育成し発展させる。

ゼロ炭素モデルプロジェクトを創設

通年で市レベルのグリーン工場52社、グリーンサプライチェーン10ヶ所、グリーン設計製品10個を新たに実現し、4社の企業を国家レベルのグリーン設計モデルに推薦し、先進製造業の高品質発展のために堅実な基礎を築いた。工業分野におけるエネルギー使用の効率化、低炭素化、グリーン化を積極的に推進し、条件のある企業、園区、データセンターなどがゼロ炭素モデルプロジェクトを建設することを奨励した。

重点企業の清潔生産審査を完成

通年で53社の企業に対して審査評価を完成し、40社の企業を対象にプロジェクト検収を実施した。年間省エネ量は約7851トンの標準炭に達し、二酸化炭素排出量を19628トン削減し、12.6万トンの水を節約し、廃水、COD、VOCs、煙(粉)塵の排出量をそれぞれ23.2万トン、88.1トン、30.3トン、5.2トン削減し、一般的固体廃棄物と危険廃棄物の発生量をそれぞれ398.6トンと450.1トン減らした。化学工業業界、朱家角工業園区で清潔生産の全カバーを実現する目標を実行に移し、企業の審査能力と清潔生産レベルを全面的に高めた。

省エネ特別査察を全面的に展開

国家レベルの工業分野向け省エネ特別査察を実施して89社の企業を検査し、上海市省エネ査察計画を実行に移して100社の工業企業と100社の非工業企業を検査し、80ヶ所のデータセンターに対してエネルギー効率特別検査を実施し、20の新築・改築・増築プロジェクトに対して事中・事後省エネ監督管理を完了し、110社の重点企業を対象に1単位製品あたりエネルギー消費量の規制値達成状況検査の全カバーを実現し、上海市における重点的なエネルギー使用企業100社がエネルギー使用設備のエネルギー効率を基準値に達成させることを促進し、5つの国家園区、4つの市級園区で循環化改造プロジェクトの検収を完了し、500社以上の重点的なエネルギー使用企業を対象にエネルギー消費量が多い立ち後れた設備と生産能力の動的追跡と監督検査を行った。

上海市は工業分野のCO2排出量ピークアウト実施方案を発表

上海市人民政府はこのほど「上海市の工業分野の炭素排出量ピークアウト実施方案」を発表した。同方案によると、「第14次5カ年計画」期間において、産業構造とエネルギー構造は最適化され、エネルギー利用効率は持続的に向上し、グリーン・低炭素な工業発展メカニズムは整備され、低炭素の生産方式は広く普及する。毎年平均1%のエネルギー消費量を節約し、2025年までに、単位工業付加価値額あたりエネルギー消費量は2020年比14%減少する。

◆産業構造をグレードアップ

先進的なハイエンド産業クラスターを構築する

産業構造の調整を推し進める

高エネルギー消費量・高汚染物排出量・低レベルプロジェクトの盲目的な発展を断固として抑制する

◆重点業種のCO2排出量を削減

鉄鋼業と石油精錬・化学工業を中心に、工業分野のCO2排出量ピークアウトを推進する

重点的な分野の省エネと炭素削減を推進する

◆プロセス・技術のイノベーションを加速

低炭素技術の重大な突破を促進する

低炭素製品の供給を強化する

エネルギー供給・使用システムの炭素削減を促進

工業分野のエネルギー使用構造を完全なものにする

工業分野におけるグリーンなマイクログリッドの建設を推進する

工業分野の電気化レベルを向上させる

重点的なエネルギー使用システムの効率向上を推し進める

資源の総合利用を深化

資源化利用のレベルを高める

業種間と地域間の協同処置能力を強化する

再製造産業の発展を推進する

グリーン製造体系を普及

グリーン・低炭素製造の基礎を固める

重点分野でグリーン・低炭素モデルプロジェクトを実施する

清潔生産のレベルを全面的に向上させる

デジタル化によるCO2排出量削減を実施

デジタル化によって低炭素製造を推進する

デジタル化の省エネサービス業における応用を加速させる

重大科学技術の難関攻略を強化

最先端の科学技術・イノベーションの高地を築く

低炭素・ゼロ炭素技術の応用を展開する

炭素削減能力の建設を強化

グリーン低炭素能力を持つ人材陣を立ち上げる

グリーン低炭素基準体系を完備させる

金融対策によって炭素を削減する潜在力を引き出す

中国初の深海・遠洋浮体式洋上風力発電プラットフォーム「海油観瀾号」が出港

情報源:人民網

中国海洋石油集団有限公司が26日に発表した情報によると、中国初の深海・遠洋浮体式洋上風力発電プラットフォーム「海油観瀾号」が、広東省珠海市の福陸埠頭から海南省の文昌海域に出航した。これは中国の深海浮体式洋上風力発電の重要技術が重要な進展を遂げ、洋上油ガス開発が「グリーン電力時代」に向けて重要な一歩を踏み出したことを示している。

「海油観瀾号」の最底部は三角形の浮き基礎で、3本の端立柱と1本の中立柱があり、全体の辺長は90メートル近く、高さは約35メートル、重量は4000トンに達する。浮き基礎の上方は高さ約83メートル、30階建てビルに相当する円筒状の柱で、その上方は重さ260トンにもなる機関室となっている。その役割は風力発電機のブレーンに相当するもので、風力発電機の回転とピッチ変更を指揮できる。機関室前部のブレードの長さは76.6メートル、タービンの直径は158メートル、受風面積は標準的なサッカーコート2.7面分。風により3枚のブレードが動き、機関室内の発電機が回転することで、尽きることのないグリーン電力を生み出し続ける。海油観瀾号の設備容量は7.25MWで、稼働開始後の年間平均発電量は2200万kWhにのぼり、1年当たりの燃料ガス消費を1000万立方メートル近く削減し、二酸化炭素排出量を2.2万トン削減することになる。

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中国・成都で廃食用油の再利用進む バイオジェット燃料などへ

情報源:AFPBB NEWS

中国南西部の都市、四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)は、火鍋のような油を多く使った辛い料理が好まれることから、中国で最も廃食用油が多い都市の一つとなっている。これまではただ廃棄されてきた食用油だが、現在は航空燃料原料などへの再利用が進んでいる。

同市都市管理委員会の統計によると、市内の飲食店などが廃棄する食用油は1日当たり約400トン。同市には廃油処理企業が15社あるが、廃食用油からバイオジェット燃料(SAF)の原料を製造する企業は、四川金尚環保科技の1社しかない。

同社の葉彬(Ye Bin)総経理によると、同社は十数年前から廃食用油の回収を始め、2015年から輸出を開始した。現在では市内で廃棄される食用油の7~8割を処理しており、混合オイル(トリアシルグリセロール)やバイオディーゼル燃料(先進バイオ液体燃料)などを製造している。

昨年は10万トン余りの混合オイルを製造。オランダやフランス、英国、ドイツ、スペイン、ポルトガルなどに輸出した。

同社の製品は品質の高さから人気があり、顧客にはフィンランドの再生可能燃料大手ネステ、香港のバイオマス関連企業エコセレス、中国エネルギー大手の中国石油天然気集団(CNPC)、中国石油化工集団(シノペック)、英国の石油メジャーBPなどの世界的なエネルギー企業が名を連ねる。これらの企業は混合オイルをさらに精製し、自動車や航空機の燃料、すなわちバイオディーゼル燃料やバイオジェット燃料に変える。

葉氏は「従来の航空燃料と比べ、廃食用油から製造したバイオジェット燃料は、二酸化炭素(CO2)の排出を最大で8割以上削減することができる」と説明。「われわれの目標は廃食用油を『飛ばす』ことだ」と語った。

記事内容:中国・成都で廃食用油の再利用進む バイオジェット燃料などへ

中国は植物工場の建設を推進

情報源:AFPBB NEWS

北京翠湖スマート農業「植物工場」では、外は寒い冬でも、施設内は春のような暖かさだ。環境デジタル管理、水肥一体化操作、全天候型の野菜生産など、39種類の大粒トマトやミニトマトが生い茂っている。10万平方メートルの面積に厳格に作物を栽培しているこの場所は、科学技術に満ちた「トマトの森林」と呼ばれている。収穫期に入ると、ここで生産される新鮮なトマトは市場で好評を博し、労働者たちは豊作の喜びに満ち溢れる。

植物工場は、設備内の高精度環境制御により、光照、温度、栄養などの要素を植物の生育に適したものにし、1年を通じての効率的な農業生産を可能にする工場のようなものだ。中国の植物工場は、始まりは遅かったものの、重要な技術開発や産業化の推進により、急速に発展した。現在、商業的な植物工場は250以上あり、その名に恥じない植物工場の大国となっている。また、中国は植物工場の省エネ技術などで先進的な水準にあり、LED省エネ光源の開発、省エネ環境制御、栄養液栽培、スマート制御などの技術の普及により、植物工場の急速な発展に堅固な基盤を築いている。

植物工場は、バイオテクノロジー、エンジニアリング技術、システム管理を融合させることにより、多方面での利点と効果をもたらしている。土壌も日光も不要で、どの場所でも食料生産が可能であり、四季を通じて「食べたいものは何でもある」という状況を実現できる。また、スマート調節により、作物の育成期間を大幅に短縮し、収量を倍増させることができる。土壌無しで食料を栽培するため、高度に清潔で、汚染の心配もない。植物工場は、都市農業の機能の拡大が可能なだけでなく、荒野、砂漠、塩アルカリ地などの非耕地にも建設可能で、中国の農業資源の制約への対処に役立ち、農業生産性と農民収入の向上に大きく貢献することができる。

中国は人口が多く、水資源が少なく、1人あたりの耕地面積と淡水資源はそれぞれ世界平均の1/3、1/4に過ぎない。したがって、資源を節約し、資源利用率を高める必要がある。中国の農業産業化レベルが高まるにつれ、第1次、第2次、第3次産業の融合度合いが高まり、新しい農業生産モデルが次々と登場し、農業生産の季節性が変化し、農業生産の時空的分布が拡大している。植物工場は、高度に集積された現代施設農業によるもので、従来の野外農業に比べ、施設農業は天候に左右されず、災害に強く、現代的な設備や技術を利用して、適切な環境を提供することで、資源の効率的な利用を実現することが可能だ。これは、資源を節約し、環境に優しい農業を実践するための重要な手段だという。

記事内容:中国は植物工場の建設を推進

中国の水素燃料電池車の生産・販売台数、22年は倍増

情報源:AFPBB NEWS

中国汽車工業協会(CAAM)が発表した2022年の水素燃料電池自動車の生産台数は前年比2・1倍の3626台、販売台数は2・1倍の3367台だった。

中国国家発展改革委員会と国家能源(エネルギー)局は、昨年3月に発表した「水素エネルギー産業発展中長期計画(2021~35年)」で、燃料電池自動車の保有台数が25年に約5万台に達するとの目標を打ち出した。業界関係者は、国内外での需要高まりを追い風に、実際の保有台数が予想をはるかに上回ると見込んでいる。

中信証券水素エネルギー業界首席アナリストの祖国鵬(Zu Guopeng)氏は、技術進歩と産業規模の拡大に伴って燃料電池商用車のコストが25年までに現在より30%下がる可能性があると指摘。コストの低下と経済性の改善により、水素燃料電池車の23年の生産・販売台数は8千~1万台に達するとみられ、これに基づいて試算すれば、水素ステーション85~100カ所を新規設置する必要があると述べた。また、第14次5カ年規画(2021~25年)期間中、中国の水素燃料電池自動車が産業の導入期から量産段階に入り、25年の保有台数が8万台に上るとの見通しを示した。

中国汽車工程学会が作成した「省エネ・新エネ車技術ロードマップ2・0」は、水素燃料電池車の保有台数が35年までに約100万台に達し、将来的な発展の余地は大きいと予測している。

記事内容:中国の水素燃料電池車の生産・販売台数、22年は倍増

リチウムイオン電池の全産業チェーン製造能力と優位性ある生産能力を構築へ

情報源:人民網

国務院新聞弁公室が18日に行った記者会見で、工業・情報化部(省)運営モニタリング協調局の責任者である陶青氏は、「グリーンエネルギー設備産業を発展させることは、グリーンで低炭素な発展を推進し、『ダブル炭素(二酸化炭素排出量ピークアウトとカーボンニュートラル)』の目標達成の重要な措置だ。工業・情報化部は近年、関係当局と共に『工業エネルギー効率向上行動計画』を発表・実施し、グリーンエネルギー設備産業の発展に力を入れている」と述べた。

(1)高効率・省エネ設備の普及の加速。国家工業・情報化分野省エネ技術設備推薦リストを選定・発表し、133項目の高効率モーター、変圧器、コンプレッサー、風力発電機などの省エネ設備の推進・拡大を加速している。

(2)太陽光や風力などの再生可能エネルギーとリチウムイオン電池の全産業チェーン製造能力と優位性ある生産能力を構築。2022年末現在、中国が独自に研究開発したシリコンヘテロ接合太陽電池の変換効率が世界をリードしている。中国の風力発電機の生産量は世界の3分の2を占めている。単体容量が持続的に拡大し、最新の陸上風力発電機は6MW以上にのぼっている。中国の22年の風力・太陽光発電の新規設備容量は1億2000万kW以上で、累計設備容量は7億kWを超えた。これにより、再生可能エネルギーの発電設備容量は12億kW以上になった。

陶氏は、「今後はダブル炭素の目標を堅持し、モーターと変圧器のエネルギー効率向上計画を実行し、国家工業・情報化分野省エネ技術設備リストの作成を組織し、『省エネサービスの企業進出』をテーマにしたイベントを行う。風力、太陽光、水力、水素エネルギー、蓄電などのグリーンエネルギー設備とエネルギー・エレクトロニクス産業の発展を加速し、グリーン・低炭素発展を新たな段階に押し上げ、経済・社会の発展の全面的なグリーンなモデル転換の促進に積極的に貢献する」と述べた。

記事内容:リチウムイオン電池の全産業チェーン製造能力と優位性ある生産能力を構築へ

国務院新聞弁公室が「新時代の中国のグリーン発展」白書を発表

情報源:人民網

国務院新聞弁公室は19日、「新時代の中国のグリーン発展」白書を発表して、新時代における中国のグリーン発展の理念、実践、成果を紹介し、中国のグリーン発展の経験を共有した。新華社が伝えた。

白書は序文と結語の他に「グリーン発展の道を揺るがず歩む」「グリーン空間構造の基本的形成」「産業構造の持続的な調整と最適化」「グリーン生産様式の広範な普及」「グリーン生活様式が次第に時代の流れに」「グリーン発展の体制とメカニズムを段階的に整備」「美しいふるさと地球を手を携えて共に築く」の計7章構成。

白書は「第18回党大会以来、中国は『豊かな自然は金銀同様の価値がある』との理念を堅持し、生態環境優先とグリーン発展の道を揺るがず歩み、経済・社会発展の全面的なグリーン・トランスフォーメーションを促進し、人と自然の調和ある共生の現代化を進め、世界の注目する生態環境面での奇跡とグリーン発展の奇跡を創造し、美しい中国の建設において重大な一歩を踏み出した。グリーンは新時代の中国の鮮明なベースカラーとなり、グリーン発展は中国式現代化の顕著な特徴となり、広大な中華の大地は空がより青く、山がより緑に、水がより清くなり、人々はより多くの、より広く恩恵が行き渡り、より持続可能なグリーンの幸福を享受している。中国のグリーン発展によって、中国国内の緑地面積が広がり、世界全体の緑地面積が拡大され、中国に幸福をもたらし、世界にも幸福をもたらした」と指摘。

「中国はグリーン発展の道を揺るがず歩み、生態文明建設を推し進め、より質の高い、より効率的で、より公平な、より持続可能で、より安全な発展の実現を推進し、グリーンを美しい中国の最も鮮明で、最も重厚かつ最も堅固なベースカラーにし、人々が美しい自然環境の中で、自然の美、生命の美、生活の美を享受できるようにする」と強調した。

白書はさらに「生態環境の保護、持続可能な発展の推進は各国の共通の責任だ。中国は国際社会と共に、生態文明の基礎を築き、グリーン発展の道を歩み、グリーンなふるさと地球をしっかりと守り、よりクリーンで美しい世界を構築していくことを望んでいる」とした。

中国が外来種の対策措置を立法でさらに整備

情報源:人民網

野生動物保護法改正案が間もなく第13期全国人民代表大会(全人代)常務委員会第3回審議に提出される。全人代常務委員会法制活動委員会の報道官は北京市で26日、「改正案第3回審議案は野生動物の個体群調整措置をさらに整備する」と説明した。中国新聞網が伝えた。

同報道官によると、第20回党大会の精神を貫徹・実行し、各方面の意見に基づき、常務委員会の審議に提出される改正案第3回審議案には主に次のように変更する。

(1)立法の目的に「人と自然が調和する共生の促進」を追加し、保護の原則に「重要生態系の保護と修復を強化」、「エコ文明の理念を堅持し、グリーンな発展を推進する」を追加。

(2)野生動物の保護・管理情報公開の内容を追加。

(3)野生動物個体群の調整措置をさらに整備。

(4)現行法が定める人工繁殖国家重点保護野生動物リスト管理制度を、重要な生態的、科学的、社会的価値を持つ陸生野生動物に拡大し、人工繁殖技術が成熟・安定した人工個体群に対して野外個体群と異なる管理措置を講じる。

(5)外来種への対策措置をさらに整備。

(6)近隣諸国と野生動物保護協力を行う規定を追加。

(7)法による処罰の需要に基づき、県級以上の人民政府の野生動物保護主管当局は、野生動物及びその製品の鑑定・価値評価の規範化と指導を強化。

(8)公益訴訟制度を追加。野生動物資源と生態環境を破壊し、社会の公共の利益を侵害する行為に対しては、関連法の規定に基づき裁判所に訴訟を起こせると規定。

記事内容:中国が外来種の対策措置を立法でさらに整備

エコ経済の発展が生む「エコ職業」

情報源:AFPBB NEWS

「総合エネルギーサービス員」「金属加工熱エネルギー技術員」「環境衛生作業技術員」など、「エコ職業」と言われるさまざまな職業が登場している。先日、中国人的資源・社会保障省が発表した新改訂「中華人民共和国職業分類大典」では、2015年版から127の職種が環境を守る基礎的な職業として位置づけられ、133の職種が新たに「エコ職業」の指定を受けた。カーボンピークアウト・カーボンニュートラルを目標として、「エコ職業」は雨後のたけのこのように現れ、新しい就職や発展を開拓している。

「エコ職業」は「環境保護・低炭素・循環」を特長に、生産生活と生態学的環境の持続的発展を重んじたものである。これらの仕事は主に環境の調査・保護・管理・グリーンエネルギーの生産・廃棄物の回収と再利用・関連する科学研究や技術開発などを含む。これらの職業が勃興し、「自然は財産」という理念が浸透する背景には、中国におけるエコ産業の急速な発展や、新しい産業や業態が絶え間なく拡大していることがある。

エコな発展は質が高く現代化した経済システムにあって必然的に求められるものであり、汚染問題を根本的に解決する方法である。エコな発展を推し進めることは、エコ産業とそこに関わる人材をサポートすることと不可分の関係にある。中国は再生可能エネルギーの開発・利用規模では世界一を誇り、また世界最大の二酸化炭素排出権取引のオンラインマーケットが去年中国で正式にリリースされた。関連市場の需要のもと、「カーボンシンク計量評価師」「石炭改善工」などのエコ職業が生まれた。「職業分類大典」は「エコ職業」に含まれる新しい業態や仕事を収録し、そこに従事する人々の社会的アイデンティティーを強め、就職・企業を促進し、職業訓練・教育の改革をリードし、経済の質の他愛発展を推進することなどに対し、重要な意義があるとしている。

新しい職業は新しいチャンスをもたらす。「第14次5か年計画」の期間中、中国は生態系に優しい文明の建設に脱炭素戦略・汚染と二酸化炭素の相乗効果的削減の推進・エコ経済やエコ社会への全面的転換・生態学的環境の改善を組み込み、量から質へ転換する重要な時期であると位置づける。データによれば、「第14次5か年計画」の期間中、脱炭素関連で必要な人材は55万人から100万人にのぼると予測される。2030年カーボンピークアウト・2060年カーボンニュートラルという「双碳」目標を実行するためには、エコ産業の発展や技術刷新が継続的に必要であり、人々にとっては新たな活躍の舞台が打ち立てられたといえる。

新しい職業は労働者により多彩な職業選択を与え、人々の職業観にも変化が見られる。調査によれば、新しい職業についているのは主に若い世代で、1980年代~90年代生まれが90%を占め、さまざまな職業で才能が開花している。

記事内容:エコ経済の発展が生む「エコ職業」